言論の自由を必死に求める香港の人たち

/民主化と
/自由求める
/必要も
/怖さも知らず
/すむは幸い

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今回の歌は大したヒネりも工夫も無し。

香港の空港がほぼ2日間、麻痺していた件で。

なぜ、香港の空港が麻痺していたのか?
 それは、大勢のデモ集団が占拠していたからである。

なぜ、わざわざ空港を選んだのか?
 それはアピール効果が高いと同時に「デモ隊の安全」を確保しやすいからである。

そもそも何のデモだったのか?
 それは、「実質的な中国による香港支配・言論統制」に反対する人たちによる抗議行動であった。


わざわざ言うまでもな事だが、今回の一連の抗議行動の発端は逃亡犯条例改正である。

「『犯罪者の引き渡し』相手に、中国本土を含む」事が、香港の自治と自由を崩壊させるとして、多くの香港人が反対しているワケだ。

なぜ、「凶悪犯罪者を、裁くべき国に引き渡す」事が問題になるのか?

これも言うまでもない。

中国という独裁無法国家おいては、「犯罪者」の定義が全く不透明である
(いや、逆か。
「中国政府にとって都合の悪い言動をする人間=凶悪犯罪者」という
 バカみたいに明確な定義のみが存在する)ためだ。

これまでも、書店の関係者が何人も行方不明になったり、

一連のデモが始まってからは(中国本土側の人間とみられる)

「謎の白シャツ集団」にデモ参加者が凶器で襲われたり、

しかもそれを香港警察は見て見ぬフリをする等々、
「陰では」言論や思想の自由が中国により脅かされてきたが、

それを「条約」の名のもと、大っぴらにやられるようになってしまう。

香港の民主化を求めれば犯罪者。ハイ中国に引き渡し。
言論の自由を求めれば犯罪者。ハイ中国に引き渡し。

せっかく自治と言論の自由がある程度認められてきた香港が、
実質完全な中国の支配下におかれ、思想と言論が統制される事になる。

だからこそ香港人のひとたちはここまで激しく反対するワケだ。

空港を占拠するのも、

・香港内のメディアだけでは中国に握りつぶされる恐れが高いため、
 海外旅行者やメディアの注目を浴びる必要があった

・空港内なら、警察が簡単にはゴム弾やガスを使えないため自分たち(デモ参加者)の
 安全を守りやすい

というポイントがあったから、とされる。

「自由で民主的な社会」を求める香港のひとたちを私は心から応援するが、

わざわざそれをデモで要求せねばならぬこと、またそれにより身命が危険にさらされる事は「不幸」と言わざるを得ない。


一方、政府や行政の施策に反対するデモを起こしても、

むしろ警察が守ってくれる日本。

何よりそもそも、言論や思想の自由については最初から保証されており、
ゆえに自由を求めるデモ自体が本来不要
で、
共産党みたいなしょーもない「反政府勢力」すら、毎日のようにキャンキャンわめき散らしながら安全に住んでいられる日本

さまざまな境遇で暮らす人々がいる中、正直申し訳ないと思いつつも
ここまで自由で安全な国に生まれ育ち、暮らしていられるしあわせを

改めて噛みしめずにはいられない。

何でも評論家・永田清一

世の中の様々な物事に、狂歌をまじえつつヒトコト申し上げる。